Dreamerのノズルのメンテナンスとか
ノズルが真っ黒になってきたので清掃します。
取り外しは省略します。
通常はフィラメントを引き抜いてからやるんですが
今回は面倒だったのでそのままノズルを回してフィラメントを捻り切ってみました。
なので、フィラメントがくっついた状態になってます。
テフロンチューブもかなり逝ってたので交換します。
市販のテフロンチューブを切って交換するだけです。
フラッシュフォージのオンラインストアにもありますが、3本で540円とお高い。
amazonで1m600円くらいで売ってるのでこっちがお勧めです。
長すぎるとノズルがはまらなくなるので
古いチューブを当てながら同じ長さにカットします。
ノズルのやすりがけは電動ドリルのスクロールチャックにセットして回転させながら紙やすりを当てると効率が良いです。
当て木を使うことで綺麗に仕上がります。
手動だとちょっと時間がかかります。
今回は、電動ドリルを会社に置いたままだったので手動で削りましたので
イメージ図だけ貼っておきます。
やすりがけしてチューブも交換したノズル。
ほぼ新品状態になりました。
ノズルの内部は真っ黒のままなのでまた今度磨いてみようと思います。
ノズルもフラッシュフォージオンラインストアで売ってますが
1個2500円もするのでこうやって定期的にメンテナンスして使い続けます。
amazonに格安ノズルが売ってますが、形が違うのではまりません。
どうしても交換が必要なときは純正品を買いましょう。
Dreamerの寸法精度
dreamerでプリントしたものの寸法精度について調査。
まずは30x30x30mmの立方体を条件を変えてプリント。
PLAは±0.1mm以内に収まっていますがABSは-0.1~-0.3mmくらい。
Y軸が若干小さめになっているのが気になります。
モードによる違いはほぼ無いと言って良いでしょう。
ABSは収縮率が高いので仕方ないのかなと。
次にφ20の円柱と内径調査用の物体をプリント。
PLAは±0.1mmくらいで収まっています。
ABSは+0~-0.45mmと、立方体のときよりも誤差が大きくなっています。
また、PLA,ABSどちらの場合でも、「低い」モードのときが最も誤差が少ないという結果になりました。
問題はここから。
内円から見ていきます。
PLAは-0.15~-0.61mmと、かなり小さめになっています。
ABSも同じくらいです。
そして気になるのは楕円になっていること。
次に四角の内寸。
PLAは-0.2~-0.4mm
ABSは-0.21~-0.53mm
内円のときと同じく小さくなっています。
外寸は誤差が少なく、低価格プリンタとしては十分な精度かと思いますが、内寸がひどい。
どうにかならないかと、フラッシュフォージに問い合わせた結果、
「FDMなので仕方がない。スライサーのスケール調整でサイズを変える必要があります。エキスパートモードなら細かい設定ができます。」
という内容の回答がきました。
いやいや、スケール調整したら外寸も変わるでしょ?
エキスパートモードのどこの設定を変えたら改善できるのか教えてよ!
とても残念な回答でした。
3Dデータ作るときに寸法調節するしかないってことでしょうか・・・。
ABSプリント時に天面が膨れる現象が発生
寸法精度調査のためにプリントしたものが思いもよらぬ不具合に直面。
天面にぶつぶつと膨れが・・・。
プリントモードを高精度にしていくにつれて膨れが顕著になっています。
膨れの形は内部フィルの六角形と一致しているので充填パターンをラインや三角にすると、その形に膨れるかと思います。
プリント時に内部に閉じ込められた空気が熱で膨張して膨れていると予想。
解決策を探るため、プリンターのフタや開閉扉などをすべて開けた状態と閉め切った状態でプリント。
ピンクが尽きたのでシルバーに変更。
標準モードで
左が全開放でプリントしたもの
右が全閉じでプリントしたもの
同じ標準モードでも大きな差が見られました。
室温は22℃
閉めきった状態のプリンター内部の温度は40度前後になるので
気温の影響が大きいことがわかります。
次にプリント速度を変更
デフォルト設定では
低い・・・ベース印刷速度80mm/s,ヘッド移動速度100mm/s
標準・・・ベース印刷速度60mm/s,ヘッド移動速度80mm/s
高い・・・ベース印刷速度50mm/s,ヘッド移動速度70mm/s
となっています。
このスピードをいじると全てのレイヤーに影響が出ますが、膨れ解決を優先して変更します。
しかし、標準モードでスピードだけ「低い」と同じ設定にして全開放でプリントした結果、変化は見られなかった。
ここまでの検証結果をまとめると
・気温の影響が大きい
・プリント速度はあまり影響しない
・レイヤーが薄くなるにつれて膨れが大きくなる(薄くて空気の膨張に負ける)
ということになります。
対策は
・天面が広い平面の場合は「低い」モードでプリントする
おそらく斜面なら発生しない
・プリンターを開放状態でプリントする
ただし、反りやすくなるので注意
・充填率を上げる
こんなところでしょうか。
ちなみにPLAではこの現象は発生しません。
ABSの表面をツルツルに アセトン処理してみた
ABSでプリントしたものをアセトンで表面処理するとツルツルテカテカになると知って早速試してみました。
アセトンとは第4類の有機溶剤で除光液などの主成分です。
常温で気化するのでケースに入れて密閉することでABSをよく溶かすようです。
PEなら溶けないようなのでホームセンターでケースを探してきました。
完成したケースがこちらですが製作過程も紹介していきます。
某掲示板でアセトンは空気より重いので下に溜まってしまうという情報を入手したので
買ってきたケースにファンを取り付けることに。
40mm x 40mmの小さいUSBファンを買ってきました。
保護金具は邪魔なので外します。
いつものようにデザインスパークでファン取り付け用のパーツデータを作ってプリント。
ABSだと溶けてしまうのでPLAで。
なべねじの在庫がなかったので皿ねじで代用。
ケーブルをフタに通した後で密閉するためのパーツ
ケースのフタにUSBケーブルが通る穴とねじ穴を開けます。
USBケーブルを通し
密閉するために1mmくらい厚みのある両面テープで全周を埋めます。
フタに取り付けるとこのようになります。
これだとまだケーブル穴に隙間があるので次へ
分割しておいたパーツをセットして
セメダインで穴を埋めます。
これでほぼ完全に密封できたはずです。
フタの内側のファンはこのようになっています。
ファンを縦に取り付けてPLAで作った冶具で風の方向を90度変えます。
ケースはできたので次に
ケースの中の台を作りました。
ねじが足になっていて10mmくらい浮いています。
取っ手も付けておきました。
アセトンはamazonで購入。2Lで1600円ちょっと。
アセトンの缶の底が最初からつぶれていました。
輸送箱は潰れていなかったので梱包前に落としたのでしょうか?
漏れていないので気にしないことにします。
ここからスポイトでケースへ注ぎます。
ABSでプリントしたメタモンを使って実験します。
アルミホイルを敷いておくと後ではがしやすいようです。
スポイトで50mlくらいのアセトンをケースに入れてメタモンを入れてフタをします。
USBをPCに挿してファンが回ってる事を確認して放置します。
30分後
表面の積層がまったく見えなくなりツルツルになりました。
取り出してからしばらくは表面が柔らかく、ぷにぷにしています。
完全に固まるまでは数時間かかりました。
処理前と比べると口の造形がほぼ消えています。
細かい造形はアセトン処理によって消えてしまうようです。
Dreamerのフィラメント挿入口を補修
dreamerのフィラメント挿入口が変形してきました。
熱が伝わって溶けたのか、溝ができています。
フィラメントの送りがスムーズにいかないと造形品質に影響を与えるので直すことにしました。
現物を採寸して3Dプリント複製することも考えましたが
また同じことになるのは分かりきっているので別の方法を考えます。
何かいいものはないかと近くのホームセンターで探してみたところ
ちょうどよさそうなものを見つけました。
角がたっていなくて金属製、サイズもちょうどよさそうだったので購入。
これだけ入って100円。
セメダインを少量取り出してつまようじで塗布します。
ピッタリとはまりました。
見た目も悪くない。
残った溝はパテでも入れて黒く塗装すれば目立たなくなりそうです。
金属製なのでもう変形の心配は無さそうです。
3Dプリンターでチューブ押し出し器を作ってみた
チューブタイプの調味料などを使うときにチューブの中身がうまく出なかったりすることがあり、こんなものを作りました。
チューブタイプのバターで試します。
冷蔵庫に保管していると硬くなって押し出すのに結構な力が要ります。
チューブの端から今回作った押し出し器を通します。
通した後、引っ張りやすいようにくぼみを作ってあります。
これをスライドさせていくと・・・
すごくペラペラになりました。
また、手で握りながら押し出すよりも少ない力で押し出すことができました。
これなら中身を残さず綺麗に使いきれそうです。
PVAフィラメント(水溶性フィラメント)を試してみた⑤
これまで4回にわたってPVAフィラメントの検証をしてきましたが
今回で最終回となります。
前回までのおさらい
実験に使用したフィラメントはこれ。
「市販のどの製品よりも素早く水に溶ける」という説明文に惹かれて購入。
しかし、120時間水に浸し続けても溶けず、少し柔らかくなる程度。
一旦検証を打ち切り詐欺商品認定しましたが
他の製品の説明を見るとPVAは水ではなく温水に溶けるということが判明。
この製品にそんな説明書きはなかったじゃないかと思いつつも熱湯で再実験をしたところ、冷水よりは変化が早かったため、もしかしたらいけるんじゃないか?
と少し期待したところまでを①~④にまとめてあります。
そして今回は沸騰させ続けて様子を見ることにしました。
実験用に新たに2種類をプリント。
PVAのみでプリントした女体像と
PLAにラインタイプのサポート材としてPVAをプリントしたもの。
鍋に入れて沸騰させます。
途中何度か水を足しながら1時間沸騰させ続けた結果
お湯の色が変化してきました。
どうやら赤PLAの色が落ちたようです。
そこそこ柔らかくほぐれているように見えます。
赤PLAの色がPVAに移って若干ピンクになっています。
ピンセットでPVAを取り除いてみると
ここまで取れましたが、これ以上はPLAと癒着していて取れませんでした。
内部のサポート部分はピンセットが届かないので除去できず・・・。
こちらは手でめくりました。
表面は柔らかく、このようにめくれたのですが
これ以上の分解はできませんでした。
☆結論☆
①~④での結果と変わらず、「溶ける」ではなく「柔らかくなる」だけ。
やっぱり詐欺商品でした・・・。
他社製品も試してみたいのですが、また同じ結果になったらどうしようという思いもあり、ちょっと躊躇しています。
お金が有り余っていたらやるんですけどね・・・。